League of Legends(LOL)ってどんなゲーム?

e-sportsとして人気のLOLを知ろう

今回はe-sportsとして最も有名といっても過言ではない「League of Legends(LOL)」について解説します。
ざっくりどんなゲームなのか?あるいはどのような点がe-sportsの中でもとりわけ人気を集めているのか?をまずは見ていきます。最後にどんな大会があるのかというご紹介を添えてLOLに興味を持っていただけるように記事を書いております。
初めてLOLというゲームを知った人にもざっくり理解していただけるように解説いたしますので、ご覧ください。

LOLのあれこれ

LOLの歴史

「League of Legends(LOL)」は2009年10月にアメリカでサービスを開始しました。提供している会社は「Riot Games」で今後紹介していく予定ですが「Valorant」も提供している企業です。
海外でサービスを開始して人気を博し、日本でもかなり遅れて2017年3月に日本語版と日本サーバーが正式サービス開始となりました。
このように歴史を紐解くと実に2024年までで約15年のもの間サービスを続けており、現在も相当数のプレイヤーが世界中でプレイしているゲームとなっております。

LOLのゲームジャンル

LOLのゲームジャンルは普段ゲームをやらない人にはあまり馴染みのないであろう「MOBA(Multiplayer Online Battle Arena)」というジャンルに属しています。
MOBAは複数のプレイヤーが2つのチーム(5対5が多い)に分かれて戦うゲームのジャンルを指しており、似たゲームとしては「Dota2」などが挙げられます。
このジャンルの特徴として両チームともキャラクターのスキル以外はほぼ平等な状態でスタートするため、各プレイヤーの腕が出やすく、運よりも実力が物を言うゲームとなっております。

ゲームのルール

次に、LOLのゲームルールについてざっくり解説します。このゲームは突き詰めると覚えることが膨大にあるのですが、まずは基本的なルールを理解すれば何を目的にゲームが進んでいるかが分かると思うのでざっくり解説していきますね。

マップ

マップはそれぞれのチーム本拠地が左下と右上にあり、本拠地同士が3本の道(レーン)でつながっています。
また、その道の途中にはチームごとに3本ずつ「タワー」と呼ばれる防衛拠点のようなものがあります。
そして、道以外の場所には各チームごとに平等にモンスターが出現するようになっていて、ここで経験値やお金を稼げるようになっています。
この道の途中にある相手チームのタワーを壊し、相手の本拠地にある「ネクサス」と呼ばれるクリスタルを壊せば勝利となります。

LOLのマップ 基本的に左右対称で両チーム平等になっている。
ミニオン

このゲームは先ほどの道を進むように「ミニオン」と呼ばれる歩兵が出現します。自動で定期的に出現して相手のミニオンやプレイヤーと戦ってくれる小さな兵士ですが、これが出現することでプレイヤーは「経験値」と「お金(ゴールド)」を稼ぐことが出来ます。後述しますが、このゲームでは「お金(ゴールド)」を稼ぐのが重要であり、相手のミニオンを倒すと倒したプレイヤーにお金が入ります。
つまり、相手のミニオンはゴールドを稼ぐ重要な手段であるとともに、自分のミニオンは相手のプレイヤーや道を制圧する道具でもあります。
一見複雑に見えますが、要するにたくさん相手のミニオンを倒したプレイヤーが経験値とお金をたくさん手に入れるので強くなっていくと覚えてもらえれば大丈夫です。

ミニオン 
いわゆる歩兵で青が自チーム 赤が敵チームのミニオン
経験値とお金(ゴールド)

上述のように「相手のネクサスを破壊する」のがゲームの目的ですが、それを達成するためには相手よりも自分たちが強くならなければいけません。
LOLでは強くなる要素が大きく分けて2つあります。それが「経験値」と「お金(ゴールド)」です。ドラクエをやった人なら分かると思いますが、「レベル1でひのきの棒を装備した勇者」と「レベル99でロトの剣を装備した勇者」を比較した場合、圧倒的に後者が強いですよね。
このゲームでは試合開始時点で全員がレベル1かつ装備もほぼ同じものを装備して始まります。つまり、相手とキャラクターの強さにおいて差がつく要素が「経験値」と「お金」の稼ぎ方にあるわけです。例外もありますが、基本は効率良くこの2つを稼いだチームが相手を倒して勝利することが出来るのです。
従って、ざっくりルールをまとめると、同じ時間でいかに相手より多くの経験値とお金を稼いで相手より強くなって相手のネクサスを破壊するかというルールになっています。

大型モンスター(ドラゴンとバロン)

先ほどの説明で強くなる要素は「経験値」と「お金」とありましたが、このゲームには一時的な強化要素があります。
具体的に言うと試合からしばらくすると出現する「ドラゴン」と「バロンナッシャー」という大型モンスターを倒すことでチームがしばらくの間強くなります。(e-sports用語ではこういった強化効果をバフといいます。)

おまけ:バフとデバフ
ゲームでよく使われる用語で「バフ」とその対義語の「デバフ」があります。
用語の意味は「バフ」が強化効果で「デバフ」が弱体化効果です。
例えばバフの例は「攻撃力が上がる」や「防御力が上がる」といったことが挙げられます。反対にデバフは「攻撃力が下がる」や「防御力が下がる」といった例が挙げられます。
LOLに限らず、様々なゲームで見聞きする用語なのでe-sportsに興味がある方は覚えておくと理解が進みます!

特に「バロンナッシャー」(通称バロン)のバフは相当強力で試合を左右するので、どちらのチームも積極的に狙っていくものになっています。

バロンナッシャー 通称:バロン
試合後半に出現し、倒すとチームに強力なバフ効果をもたらす

ルールまとめ

ここまででLOLのゲーム進行の本当にざっくりした部分しか紹介していませんが、進行を追う上で最低限知っておきたい知識を列挙しました。
単純に言うと「相手よりも効率的に経験値とお金を稼いで良い装備を買い、大きなモンスターを狩って自分のチームを最強にして相手の本拠地を破壊する」ゲームです。
この勝利条件を達成するために互いのチームが読み合い、戦術を展開していくのがLOLの見所かつ面白いポイントになっています。

e-sportsとして注目を集めるLOL

競技性の高さ

e-sportsとして大きな注目を集めるLOLですが、その背景には極めて高い競技性があります。
この最大の理由が両チーム全く同じ条件・同じマップで始まることです。
これにより、ゲーム開始からの様々なリソース配分が勝敗の鍵を握っています。リソースにはゲーム内の時間の使い方やゴールドの使い方・あるいは相手が何を狙っているか予想する意識まで含まれており、これらの配分の差が明確に勝敗を分けるため、競技性が非常に高いと言えます。
つまり、勝敗にランダム要素がほとんど関わらないということですね。これは現実のスポーツにも言えることで、LOLは実力勝負の色が非常に濃いです。

戦略の奥深さとチームプレイ

上記の競技性の高さももちろんですが、それに加えてLOLは戦略に深みがあるのも特徴です。
この戦略の奥深さを出す要因が「キャラクターの多さ」です。チャンピオンと呼ばれるキャラクターを選んでプレイヤーが操作するのですが、このキャラクターの数が2024年3月時点で実に158体います。
1体として同じようなチャンピオンはおらず、それぞれが個性を持っているため、組み合わせ次第で様々な戦略を取ることが可能になっています。
従って、同じマップで戦うとはいえ、全く同じ状況は発生せず常に臨機応変な対応を求められます。
上記の競技性の高さに加え、このような無数のキャラクターの組み合わせによる戦略の奥深さというのもLOLがe-sportsとして人気を集めている理由といえるでしょう。

チャンピオンの1人 「セラフィーン」 
(引用元:https://www.leagueoflegends.com/ja-jp/champions/)

LOLの有名なe-sports大会

World Championship

LOLで最大の大会といっても過言ではないWorld Championshipは2011年から始まったLOLの世界大会です。
世界最強を決める大会なだけあって賞金総額も相当高額で、2023年は「200万ドル超の賞金+大会で販売されるスキン等の売り上げ」が賞金となっています。
(200万ドル超なので2024年3月現在のレートでいうと実に3億円超ですね!)
大会開催時期は毎年10月~11月の間で、大会自体の大まかな流れは「プレイインステージ→グループステージ→ノックアウトステージ」となっています。3つの各ステージではブロックごとに勝利チームを決めていき、最終的にノックアウトステージまで勝ち残った8チームから優勝チームを決定します。
ちなみにこのWorld Championshipを何度も優勝しているのが「T1」というチームで、LOLで最も有名なプロプレイヤー「Faker」もここに所属しています。

Mid-Season Invitational(MSI)

LOLでWorld Championshipと同じくらい重要な大会とされているのが「Mid-Season Invitational(通称:MSI)」です。
賞金総額は「25万ドル+大会で販売されるスキン等の売り上げ」となっております。先ほどのWorld Championshipよりは少ないですが、それでも3750万円もの賞金がかけられていますね。
大会の開催時期は毎年5月頃で、大会の大まかな流れは「グループステージ→ランブルステージ→ノックアウトステージ」となっています。(World Championshipとステージ名が似てますね。)
各ステージで勝利チームを決定し、最終的にノックアウトステージでは勝ち抜いた4チームの中から優勝チームを決定します。

まとめ

ここまで、LOLって何?というところから有名な大会までをざっくり解説してきました。LOLは本当に奥が深いゲームで、この記事で書いたことも本当に触りの部分です。とはいえ、「まずは見て理解できるようになってもらえれば」という思いで大枠を解説した本記事を執筆いたしました。少しでもLOLを見てみようだったり、やってみようと興味を持ってもらえたら幸いです。


今後も、LOLの情報はもちろん様々なe-sportsに関する記事を発信していきます!
ここまで読んでいただきありがとうございました!